就業規則&キャリアパス

就業規則

 就業規則については、労働者10人以上で作成し、所轄の労働基準監督署へ届け出義務が生じます。労働者10人未満のヘルパーステーションでは作成しなくてもいいのかといえば、作成しても作成しなくても行政機関からは何も言われることはないでしょう。このサイトでは、たとえ10人未満であっても早めに作成しておくことをお勧めしております。

 役所に対しては、就業規則を添付資料として求められることがよくあります。役所とは、労働基準監督署、ハローワーク、年金事務所、市等のことをここでは差します。特にヘルパーステーションの実地指導やキャリアパスの届け出の際には、就業規則の添付を求められることが多いです。最近では、ハローワークからの求人応募の際に就業規則も見せてもらいたいといったこともありました。

キャリアパス

キャリアパス要件Ⅰについて

①職位

②職責または職務内容、等に応じた③任用要件と④賃金体系を⑤就業規則等の明確な根拠規定を書面で整備し、すべての介護職員に周知する必要があります。

キャリアパス要件Ⅱについて

①資質向上のための目標を定め、その実現のための取り組みとして何をしているかということです。

何をしているかの「なに」とは、「研修機会の提供等」または「資格取得の支援」です。

キャリアパス要件Ⅲについて

経験もしくは資格などに応じて昇給する仕組みまたは一定の基準に基づき定期に昇給を判定する仕組みを設けることです。

昇給の仕組みの例としては、

①「勤続年数」や「経験年数」等に応じて昇給する仕組み。

②「介護福祉士」等の資格取得に応じて昇給する仕組み

③「実技試験」や「人事評価」等の結果に基づき昇給する仕組み。

が挙げられます。


① 職位とはなにか?

 多くの場合、初級ヘルパー、中級ヘルパー、上級ヘルパー、主任ヘルパー等、直接処遇をする職員に対して職位を定めましょう。

② 職責または職務内容とはなにか?

 初級ヘルパー、中級ヘルパー、上級ヘルパー、主任ヘルパーの職責や職務内容の違いを定めましょう。例えば、上級ヘルパーであれば、「初級ヘルパーを指導する」等が職責または職務内容となります。

③ 任用要件とはなにか?

 上級ヘルパー、主任ヘルパー等の定めた上位の職位になるためにはどうしたらよいかを定めましょう。例えば、「介護福祉士の有資格者」等です。

④ 賃金体系とはなにか?

 職位に応じて給与表を分け、各職位に対応する賃金を明示することです。

 市町村の多くは、この給与表の提出を求めてくることがあります。

 

⑤ 書面での整備とはなにか?

 就業規則、賃金規程等に上記の①~④を記載し、介護職員へ周知してください。キャリアパス表等を作成し、就業規則とは別規程として定めることも可能です。